バーや居酒屋などお酒を提供するお店を午前0時以降も営業したい場合、管轄の公安委員会(警察署)へ深夜酒類提供飲食店営業の届出をする必要があります。
ただしお酒を提供していても、営業時間中常に主食を提供している営業であれば届出は不要です。主食には米飯、パン、麺類、お好み焼きなど社会通念上認められる食事が該当しますので、牛丼店、ラーメン店などはお酒を提供していても深夜酒類の届出をすることなく営業することができます。
届出の要件
深夜酒類提供飲食店営業(以下「深酒」)の届出は風俗営業許可申請のように審査はありませんが、届出にあたり次の要件を満たしていなければなりません。
なお、当然ながら飲食店営業許可を得ることが前提となります。
場所的要件
深酒の営業ができない地域が自治体の条例で定められており、大阪府では次の地域が指定されています。
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準住居地域
- 田園住居地域
上記用途地域は、営業所が所在する地域の市役所やWEBサイトで確認することができます。
構造要件
風適法施行規則第99条で、営業所は次の構造要件を満たさねばならないとされています。
①客室面積
店内に客室が複数ある場合、各客室の床面積は9.5平方m以上である必要があります。ただし、客室が1室のみである場合は問題ありません。
②設備の高さ
衝立、椅子やテーブルなどの家具、装飾類など、客室内の設備はすべて高さ1m未満である必要があります。これは客室内の見通しを妨げる設備を置くことができない規定があるからです。
③広告物・装飾
善良の風俗又は清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けることはできません。具体的にはヌードポスターなどが該当します。
④施錠設備
客室の出入口に施錠の設備を設けることはできません。(営業所外に直接通ずる出入口を除く)
⑤照明
客室の照度は20ルクス以下にならないように設備を整えなければなりません。また、明るさを調整する調光器は設置が原則認められていませんので、取り換えが必要です。
⑥騒音・振動
騒音や振動の数値が条例で定める数値(大阪府では55デシベル)に満たないように維持するための設備が必要です。
その他
人的要件
深酒には風俗営業のような人的要件がありませんので、たとえば逮捕歴などがある方でも届出が可能です。
風俗営業との兼ね合い
接待などを伴う営業形態にあっては、風俗営業許可が必要になります。その場合、深夜酒類提供飲食店としては事実上営業することができません。
必要書類
届出に際し以下の書類が必要です。
①深夜における酒類提供飲食店営業の営業開始届出書
②営業の方法
③営業所の配置状況を記載した図面(座席やテーブル等)
④照明、音響、防音設備を記載した図面
⑤営業所の存在するフロアの平面図
⑥営業所、客室面積の求積図及び求積表
⑦飲食店営業許可証の写し(ただし、飲食店営業許可申請中の証明書でも可能な場合もあり)
⑧賃貸借契約書の写し
⑨建物使用承諾書
⑩用途地域証明書
⑪営業所付近の見取図
⑫メニュー表
⑬住民票(法人の場合は役員全員分。また、本籍地の記載が必要。)
⑭会社定款のコピー(法人の場合)
⑮法人登記事項証明書(法人の場合)
⑯その他都道府県の公安委員会が必要とする書類
深夜酒類提供飲食店営業の届出は行政書士にご相談を
深夜酒類提供飲食店の営業のためには、要件を満たしたうえ上記のように何種類もの書類を用意し提出しなければなりません。図面の作成など、経験のない方には難解な作業もあります。
当事務所では大阪府下を中心に深夜酒類提供飲食店営業届出のサポートを承っており、お客様がお考えの営業形態に合わせた適切な手続きを代行いたします。バーや居酒屋の深夜営業をお考えの方は当事務所までお問い合わせください。

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