【大阪市】における風俗営業許可

風俗営業法は規制の多くを自治体の条例に委ねているため、許可要件や営業規制も自治体による差が存在します。
ここでは【大阪市】において、特に飲食店を兼ねる風俗営業に関わる代表的な規制を確認してみます。

保全対象施設

大阪市における保全対象施設は、大阪府が規定する風俗営業法施行条例の規定により次のものが指定されています。

学校
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校若しくは同法第百三十四条第一項に規定する各種学校のうち主として外国人の幼児、児童、生徒等に対して教育を行うもの
※学校教育法第一条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする

保育園等
就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第二条第七項に規定する幼保連携型認定こども園、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第七条第一項に規定する保育所

病院
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第一項に規定する病院

診療所
医療法第一条の五第二項に規定する診療所(患者を入院させるための施設を有するものに限る。)

当該施設の敷地から100m商業地域にある場合は50m)以内の地域では、風俗営業の許可を受けることが原則としてできません。そのため、風俗営業許可申請にあたっては、まず営業所の予定地近辺に保全対象施設が存在しないことを調査する必要があります。

例外地域

既存の繁華街では風俗営業と保全対象施設がすでに混在しており、法の執行が困難な場合があります。そのため、大阪市では次の地域に限り、上記保全対象施設の距離制限を受けずに営業できる例外が定められています。
したがって、店舗を下記地域に置く場合であれば、上記保全対象施設に関する現地調査を省略することができます。

区分地域
大阪市北区
梅田一丁目(1番から3番まで及び11番に限る。)、角田町(1番及び5番から7番までに限る。)、神山町(2番から10番までに限る。)、小松原町、曾根崎一丁目、曾根崎二丁目、曾根崎新地一丁目、太融寺町、兎我野町、堂島一丁目、堂島浜一丁目、堂山町(1番から13番まで、16番及び17番に限る。)及び西天満六丁目の区域
大阪市中央区
心斎橋筋一丁目(5番及び6番に限る。)、心斎橋筋二丁目、千日前一丁目、千日前二丁目、宗右衛門町、道頓(画像)堀一丁目(1番から10番までに限る。)、道頓(画像)堀二丁目、難波一丁目、難波二丁目、難波三丁目、難波四丁目、西心斎橋二丁目(3番から8番まで及び13番から16番までに限る。)、東心斎橋一丁目(5番、6番、15番及び16番に限る。)及び東心斎橋二丁目の区域
大阪府風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例施行規則第1条第2項、別表第3

営業時間の制限

風俗営業を午前0時~午前6時の深夜に営業することは原則できませんが、条例で日と地域を定めて午前0時以降の営業を許容することができます

①習俗的行事その他の特別な事情のある日と地域
②午前零時以後において風俗営業を営むことが許容される特別な事情のある地域

大阪府では次のように決められています。

①年末年始

大阪府下全域で、年末年始期間は午前1時までの営業が認められます

時間帯午前1時まで
特別日1月1日から1月5日までの間及び12月25日から12月31日までの間
地域府の区域
大阪府風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例第三条、第四条、および条例施行規則第四条

②年末年始以外

上記以外の日については、下記地域で午前1時までの営業が認められます

区分地域
大阪市北区
梅田一丁目(1番から3番まで及び11番に限る。)、角田町(1番及び5番から7番までに限る。)、神山町(2番から10番までに限る。)、小松原町、曾根崎一丁目、曾根崎二丁目、曾根崎新地一丁目、太融寺町、兎我野町、堂島一丁目、堂島浜一丁目、堂山町(1番から13番まで、16番及び17番に限る。)及び西天満六丁目の区域
大阪市中央区
心斎橋筋一丁目、心斎橋筋二丁目、千日前一丁目、千日前二丁目、宗右衛門町、道頓堀一丁目(1番から10番までに限る。)、道頓堀二丁目、難波一丁目、難波二丁目、難波三丁目、難波四丁目、難波千日前(1番から3番まで及び10番から13番までに限る。)、西心斎橋一丁目、西心斎橋二丁目、日本橋一丁目(2番、3番及び18番から20番までに限る。)、日本橋二丁目(5番に限る。)、東心斎橋一丁目及び東心斎橋二丁目の区域
大阪府風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例第三条、第五条、および条例施行規則第五条別表第4

なお、特定遊興飲食店営業や深夜酒類提供飲食店営業は営業可能な地域や営業時間等について別個に規制が定められていますので、こちらはいずれ別記事で確認したいと思います。

遵守事項

条例では風俗営業を営む者が遵守すべき事項として、次のような事項を挙げています。

  • 営業所で性交等をさせないこと
  • 客を宿泊させないこと(旅館業の施設と兼用している場合を除く)
  • 店舗型性風俗特殊営業等を営まないこと
  • 客室に鍵をかけたりかけさせたりしないこと

また、スナックや喫茶店など飲食店の営業形態をとる風俗営業(1号~3号許可)に関しては次の事項も挙げられています。

  • 客の求めない飲食物を提供し、又は提供させないこと。
  • 不当な売上競争をし、又はさせないこと。